無生物主語の基本



「無生物主語って何?」って思うかもしれないから、最初に簡単に言っておくと、人や動物等の生物ではない「モノ」とか「抽象名詞」とかが主語の英文のことなんだ。


なるほど~。でも日本語って「私は~」とか「彼らは~」のように人が主語の文章の方が多い気がするわ…。


うん、確かに、日本語では生物以外が主語になる場合ってあまりないので、英語で初めて出くわした時は「何これ?」とか思うかもしれないね。
その意味でも、この無生物主語構文は英語らしい表現とも言えるんだ!


英語らしい表現…ということは、これを身につければ、ちょっとは英語っぽい表現に近づけるってことですね!


そうだね!
じゃあ早速英文を使って無生物主語の例を見てみよう。

無生物主語を解く鍵は置き換えにあり!?

The dinner satisfied us so much.



この英文は the dinner「その夕食」が主語のれっきとした無生物主語構文だよね?
でもそのまま訳すとどうなるかな?


「その食事は私たちをとても満足させた」

…なんか変な感じだわ。



違和感を覚えたら、それは英語が上達している証拠。
ここは「食事が人を満足させる」のではなく「食事に人が満足する」んだよね!
前者は一見正しく見えるかもしれないけど、日本語としては少し不自然なんだ。


では、どう訳せばいいんですか?


無生物主語構文の訳し方のポイントは
「目的語の人を主語のように、主語の無生物を副詞句(節)のように訳すこと」
なんだ。

つまり、無生物である主語の The dinner は「その食事は」ではなく「その食事を食べて」と副詞節のようにして、 人である us は「私たちを」ではなく「私たちは」としてみて。



「その食事を食べて私たちは満足した」…でいいのかしら?
確かに前より読みやすくなりましたね!


ポイントは The dinner の部分を「食事を食べて」と工夫するところだね。
ちなみに、副詞節に書き換えると、以下のようになるよ。

When we ate the dinner, we were satisfied with it so much.



ほんとだわ! 無生物主語の The dinner が When we ate the dinner っていう副詞節になってますね。
この書き換えをすることが、無生物主語を理解する上で大切なんですね!