hope と wish はどちらも「~を願う;~を望む」という意味の動詞だけど、そのニュアンスの違いは理解できているかな?
えっ、同じ意味じゃないんですか?
日本語で訳すと一緒だけど、込められている意味はちょっと違うんだ。
先に言っておくと、ポイントは「仮定法」だよ。
先に言っておくと、ポイントは「仮定法」だよ。
hope の方が前向き、wish の方が後ろ向き
hope が用いられた場合、それ以下に述べられた目的語の内容が「起こり得る」ことだと考えればいいよ。
I hope I can pass the next driving test.
「次の運転免許の試験に合格できればいいのだが」
この英文では hope が使われており、その後に続く I can pass the next driving test という節が続いているよね!
難しければ、hope の後に that を補うと構造が分かりやすいかと思うよ。
難しければ、hope の後に that を補うと構造が分かりやすいかと思うよ。
hope という動詞が that 節をまるまる目的語にしているってことですよね!
さて、hope が使われているということは、I can pass the next driving test というのは、これから起こる可能性がある出来事だということ。
ということは、「運転免許の試験に受かる」可能性はあるってことかしら…。
可能性があるということは、そういうことだね。
一方で、wish は hope とは対照的に、「起こる可能性が低い」場合に用いられるんだ。
一方で、wish は hope とは対照的に、「起こる可能性が低い」場合に用いられるんだ。
I wish I could pass the next driving test.
「次の運転免許の試験に合格できればいいのだが」
wish が使われているので、「運転免許の試験に受かる」可能性は低く、つまりは「おそらく受からないだろうけど」という気持ちが込められているんだ。
あれ?
こういう事実とは異なる裏の気持ちが込められた感じ、何か見覚えがあるような……。
こういう事実とは異なる裏の気持ちが込められた感じ、何か見覚えがあるような……。
あ、何かピンと来たかな?
そう、仮定法だよね。
そう、仮定法だよね。
だから、wish に続く部分では、I could pass ~ と仮定法過去の主節の形になっていることに気づけたかな?
if 節こそ見当たらないけど、これも仮定法の一種なんですね。
同じ願望を述べる動詞でも
「hope の方が前向き、wish の方が後ろ向き」
と覚えておくと分かりやすいと思うよ。
「hope の方が前向き、wish の方が後ろ向き」
と覚えておくと分かりやすいと思うよ。
wish の後に仮定法過去完了が続く場合
さっきの例文では wish の後に I could pass ~ と仮定法過去が続いていたけど、仮定法過去完了が続くこともあるんですか?
もちろん、過去の出来事に対する願望であれば、仮定法過去完了が用いられることもあるよ!
I wish you had left home earlier then.
「あのとき、あなたはもっと早く家を出ていればよかったのに」
wish の後が had left と過去完了の形になっているよね。
これは仮定法過去完了の if 節と同じ形になっており、「過去完了」とはつくものの、時制は「過去」について述べたもの。
これは仮定法過去完了の if 節と同じ形になっており、「過去完了」とはつくものの、時制は「過去」について述べたもの。
ということで、「あのとき…であればよかったのに」というニュアンスになるんだ。
でも、最初の I wish は現在形ですよね?
I wish の部分と、you had left home earlier then の時制が違うということは、「もっと早く家を出た」というのは過去の事実だけど、「…すればよかったのに」と思っているのは現在ということだね。
そして、仮定法ということは、実際には「早く家を出ることができなかった」ということなんだ。
なるほど!
仮定法なので、ここでも実際の事実とは異なることへの願望を込めているわけなんですね。
仮定法なので、ここでも実際の事実とは異なることへの願望を込めているわけなんですね。