現在完了の経験



これまで現在完了の「完了」「結果」「継続」と解説してきたけど、最後に「経験」で現在完了の仕上げとしようね。


現在完了はいろんな用法があって覚えるのが大変ですね。


そうだね。今回で最後だから、さっそく現在完了の「経験」の用法について見ていこう!

ある過去の時点から現在に至るまでに経験したこと



現在完了の経験は、これまでに経験したことを述べる際に使う用法だから、
「今までに…したことがある」
というのが基本的なニュアンスになるよ。


現在完了ということは、現在とのつながりがあるってことですよね?
ということは、ある過去の時点から現在に至るまでに経験したことを述べているってことですよね?


そういうことになるね!
じゃあ、例文で現在完了の経験の用法をチェックしよう。

I have been to France three times.
「私は3回フランスに行ったことがある」



have の次に been とあるけど、これって何ですか?


been は go と同じ意味だと考えてね。
現在完了の経験の用法だけ、「~へ行ったことがある」は gone ではなく been となるんだ。


現在完了の経験は過去から現在までに経験したことだから、詳しく書き換えるなら、
「私は今までにフランスに3回行ったことがある」
ってことですね。

現在完了の経験でよく使われる語句



three times という回数を表す語句にも注意してね。
経験の用法ではこのように頻度や回数を示す語句を伴うことが多いんだ。

他にも
before「以前に」
ever「今までに;かつて」
never「一度も…ない」

といった語句に加えて
once、twice、many times
といった回数を表す副詞が一緒に使われるよ。

Have you ever been to Kyoto?
「あなたは今まで京都に行ったことがありますか」

I have never been to Kyoto.
「私は今まで一度も京都に行ったことがない」



このように、ever は「今まで」という意味なので、1つ目の英文のように疑問文で使われることが多く、never は「決して…ない」という強い否定を表すので、2つ目の英文のように not の代わりに否定的な文章で使われることが多いんだ。


一緒に使われる語句がこれだけ多いってことは、それだけヒントとなるキーワードがたくさんあるってことですね。


そうなんだ。
現在完了の経験は他の完了、継続といった用法と比較しても、見分けやすく、かつ訳しやすいから、それほど難しくない項目なんだよ。

だから、訳し方も踏まえてしっかりとマスターしておこう!