接続詞 although



今回のテーマは接続詞の although なんだけど、although という接続詞の意味を勘違いしている人が多いんだ。


勘違いですか?


そうそう。
実は although という接続詞を使いこなせていない人、結構多いんじゃないかなって思うよ。

although が持つ逆接の意味



そもそも、although ってどんな意味でしたっけ?


接続詞で「~だが、…;…けれども、~」という意味になり、副詞節を導くよ。
実際の英文でその用法を確認してみようね!

Although his colleague gave him advice on the project, he did not accept it.



Although から導かれる副詞節は

Although his colleague gave him advice on the project

になるよ。



Although は「…だが」という意味だから、gave him advice on ~ は「彼に~についての助言をした」でいいんじゃないかしら?


そうだね。
give は目的語を2つ取ることができる動詞だから、
「彼に助言を与えた」→「彼に助言をした」
となるね。

というわけで和訳は
「彼の同僚は彼にそのプロジェクトについての助言をしたが」
となるよ。



次は主節の方ですね。
he did not accept it の it は advice を受けていると思うから、
「彼はその助言を受け入れなかった」
という感じではないでしょうか?


上手く訳せたね!
というわけで、全訳は

「彼の同僚は彼にそのプロジェクトについての助言をしたが、彼はそれを受け入れなかった」

となるよ。



先生に教えてもらった通りに訳せば、although も難なく訳せたような気がしますけど…?


実は Although を「しかし」と訳す間違いを、本当によく見かけるんだ。

But や However のように副詞節を導くことなく、単独で「しかし」と訳す接続詞と誤って捉えているんだろうね。



あ、私そんな風に「しかし」って訳したことあります。
でも辞書にその用法が載ってたんですよ!


確かに辞書を見てみると、そのような用法もあるんだけど、although が「しかし」の意味で用いられることはあまりないんだ。

though には副詞で「しかし;けれども」という用法があるけど、although がこの訳し方をされることはほぼないよ。



そうなんですね。
知らなかった。


もし「しかし」という意味なら、
先ほどの英文の和訳はどうなるかな?


Although his colleague gave him advice on the project, he did not accept it.
「しかし、彼の同僚は彼にそのプロジェクトについての助言をした」

までは訳せるけど、主節の he did not accept it をどうやってつなげたらいいかがわからないですね…。



よく見かけるごまかし方が、勝手に and を補って

「しかし、彼の同僚は彼にそのプロジェクトについての助言をした。そして彼はそれを受け入れなかった」

としてしまうやり方だね。

もうこうなってしまうと、原文に語句を追加して、勝手な作文をしていることになるからね。

おそらく、こうした But のような訳し方の方が楽なので、こちらの解釈を選んでしまうのだろうけど、これが間違いのはじまり。



なるほど!
although は副詞節を導く接続詞で「~だが、…」という意味になると心に刻んでおきます!

接続詞 though



although と同じ意味でthough という接続詞があって、こちらも

「~だが、…;…けれども、~」

という意味なんだけど、though の方が口語的だよ。

He won the World Othello Championship, though he was still 11 years old.



主節は He won the World Othello Championship です。
「彼はオセロの世界大会で勝った」という意味になります。


副詞節は接続詞 though がついている方の節なので、
though he was still 11 years old の方ですね!

「彼はまだ11歳だけれども」でいいのかしら?



そうだね。したがって、全訳は

「彼はまだ11歳だけれども、オセロの世界大会で勝った」

となるよ。



although と though って何が違うんですか?


基本的にこの意味での although と though は置き換え可能なんだ。
ただ、論文やきっちりした文章ではalthough の方をよく見かけることが多いよ。