前置詞 of



前置詞の of といえばどういう意味かわかるかな?


「~の」という意味が真っ先に思い浮かびますね。


そうだよね。
その意味を最初に当てはめる方がほとんどだろうね。
でもそれ以外にも重要な意味があるんだよ!

「~の」だけじゃない前置詞 of のさまざまな意味

所有・所属を表す of



「~の」と訳す場合の of は、いわゆる「所有・所属」の「~の」になるよ。

a member of the team「チームの一員」

などで使われる of のことだね。



これが一番よく見かける用法ですよね!


「~の」という訳を機械的に当てはめているとなかなか気づかないけど、これは the team に所属する a member を表し、その両者をつなぐ役割をしているんだよ。


そう言われてみれば、チームに「所属」しているわけですもんね!


an old friend of mine「私の古い友人」

この場合も「~の」と訳され、mine が「所有」する an old friend ということになるよ。



今まで「~の」と訳していたのは、所属や所有のニュアンスだったのね。

同格を表す of



ここまでは「~の」と当てはめておけば大丈夫だった場合の話。
でも、中にはその訳し方では意味が通じないケースもあるんだ。

その代表例が「同格」を表す of だよ。

I moved to Tokyo at the age of three months.



つまり、「私は生後3ヶ月で東京に引っ越してきた」ってことですかね?


英文の和訳はそうなんだけど、この of は「~の」という意味を当てはめても、何だかしっくりこない感じがしない?


確かに、「3ヶ月の歳」だと、何となくわかるけど、ぎこちない感じがしますね。


この of は「同格」と呼ばれる用法で、「~の」よりは「~という」を当てはめた方がいいよ。


同格といえば、確かイコール「=」の関係になるんですよね!


その通り!

of の前後にある語句がイコールの関係、つまり

the age = three months

ということで、「3ヶ月という歳」となるんだ。

ちなみに、同格の of が使われるのは、このように of を挟んで、両側に名詞(句)がある場合のみ。



いつも通り of を「~の」と訳してもしっくりこない時は、試しに「~という」という訳を当てはめてみますね。

性質を表す of

Did you see a man of medium height around here?



さて、この of はどういう意味で用いられているのでしょうか?


えっと・・・

「所有」「所属」「同格」

どのニュアンスにも当てはまりそうには・・・ないですよ?



Did you see a man は「ある男性を見かけましたか」で、of 以下の medium height は「中背」となるので、全訳が

「このあたりで中背の男性を見かけましたか」

となることは予想できるよね!



「~の」と訳すのは同じようですけど、この of はどういう意味なんですか?


「所有・所属」のニュアンスを当てはめて、「中背に所属する男性」では意味が通じないよね?


かといって、「中背という男性」では日本語として不自然なので、「同格」でもなさそうです。


実はこれは「性質」を表す of なんだ!

「~の性質を持つ」という意味になるので、あえてそのニュアンスに忠実に訳をあてはめるのであれば、「中背の性質を持つ男性」って感じかな。



一言に of といっても、そのニュアンスは本当にいろいろあるんですね。


辞書で調べると、もっといろんな意味が載っているけど、使われる頻度を考えると、今回挙げた「所有・所属」「同格」「性質」の3つの用法は、必ず押さえておこうね!