使役動詞の基本



今回は使役動詞について確認していこう!


「使役動詞」って名称をはじめて聞くんですが、普通の動詞とは何が違うんですか?


使役動詞というのは、「…させる」や「…してもらう」というニュアンスを持つ動詞のことだよ。例文も交えて詳しく見ていこう。

3つの使役動詞のニュアンスを見分ける



使役動詞を使った形は特徴的で、
「使役動詞+目的語(O)+動詞の原形」
という形になるんだ。


使役動詞にはどんな種類があるんですか?


基本的な使役動詞として覚えておきたいのは、make と let と have の3つ。

make+O+動詞の原形「Oに…させる」
let+O+動詞の原形「Oが…することを許す」
have+O+動詞の原形「Oに…してもらう」



make が一番強制的で、それに比べて let や have は幾分ゆるい感じがするわ…。


その感覚は正しいよ。
英文で見ていくと、これらのニュアンスの違いが見えてくるはず!

使役動詞 make の強いるニュアンス

Her mother made her turn off the light before leaving the room.
「彼女の母親は、部屋を出る前に彼女に電気を消させた」



主語の Her mother の後に使役動詞である make の過去形 made が置かれているよね?


使役動詞の後は her turn off とあるので、まさに、

make+O+動詞の原形

の形になっていますね!



使役動詞 make は相手に「強制的に…させる」という意味。
この場合は、母親が娘に部屋の電気を消すように強いている光景が、イメージできるんじゃないかな?

使役動詞 let の許可するニュアンス



使役動詞 let は「let+O+動詞の原形」という形で「Oが…することを許す」と説明したけど、これは基本的な意味で、実際のところ、そのように訳すことはほとんどないんだ。

“Today let me introduce my colleague. This is Mr. Tanaka.”
「今日は、同僚を紹介いたします。田中さんです」



let me introduce の部分を公式通りに訳すとどうなるかな?


「私に私の同僚を紹介することを許してください」
となるんじゃないですか?


そうなるよね。
でも、これはちょっと不自然な言い回しだと思わない?

ということで、この let は me と一緒に使われることで、「…いたします;…させてください」くらいに訳すと自然な感じになるよ。



じゃあ、let me introduce my colleague は「私の同僚を紹介いたします」となるわけですね!

使役動詞 have の相手にしてもらうニュアンス



使役動詞の have は相手に対して
「…してもらう」
というニュアンスが込められているんだ。

でも、もう少しつっこんで説明すると、この have は make よりも弱い意味で、「…させる」という意味になることもあるんだよ。

She had her brother help with her homework.
「彼女は兄に宿題を手伝ってもらった」



使役動詞の have の過去形 had の後に her brother という目的語、そして、help という動詞の原形が続いていますね!


「兄に宿題を手伝わせた」とすると、兄妹の上下関係から、少し不自然なので、「手伝ってもらった」としたいところ。

使役動詞 have の訳として「…させる」か「…してもらう」かは、文脈によって自然な方を当てはめるようにしようね!