
呼応表現の力点


「力点」って聞きなれない表現だけど、どういう意味なの?

力点というのは、
「書き手の重点が置かれているところ」
と考えてね!
呼応表現の力点は動詞の形に影響を与える
not only A but also B の力点

おなじみの not only A but also B という表現や、A as well as B という表現も、呼応表現の一種と言えるんだ。


not only A but also B は「AだけでなくBも」という意味だよね!

よく知ってたね!
だから、主語は Not only the students but also the teacher「生徒たちだけでなく、先生も」となるよ。
さて、主語で not only A but also B という表現が使われているわけだけど・・・
A に当たる the students か、それとも B に当たる the teacher、
どちらに力点が置かれているか分かるかな?

「生徒たちだけでなく先生も」っていう、英文の意味的には、どっちも同等扱いのように見えるんだけど…。

続く be 動詞の形をチェックしてみて!
was と単数形になっているよね?

ほんとだ!

もし the students の方に力点が置かれているとしたら、were と複数形になっていないといけないよね?
でも、この場合は was となっているので、単数形の主語である the teacher に力点が置かれていることになるんだ。

ということは、not only A but also B という表現では、B の方に力点が置かれるってことだね!

その通り!
そのため、動詞も力点の置かれている主語と呼応させるようにしないといけないんだ。
A as well as B の力点

では、今度は A as well as B という表現になると力点はどうなるかな?


A as well as B は「Bと同様にAも」という意味だから、今度は A の方に力点が置かれることになるんだ。

not only A but also B と力点の位置が逆なんだね。
だから力点の置かれている The students の方にあわせて、動詞が were となっているわけかぁ。

もちろん、この力関係は主語じゃなくても同じことだよ。
not only A but also B や A as well as B という表現が目的語に含まれていたとしても、力点が置かれている箇所は一緒。
また、A や B には単語一語だけでなく、複数の単語がまとまりとなった「句」になることもあるけど、力点は同じ箇所になるからね。
either A or B と neither A nor B の力点

では、最後に・・・
either A or B「AかBかどちらか一方」
neither A nor B「AもBもどちらもない」
この2つの表現を含む部分が主語になった場合、動詞は A か B のどちらに合わせればいいか分かるかな?

うーん、どっちだろう?
Aかな?

残念!
答えはどちらの表現でも B の方になるんだ。


主語は Neither you nor I だから、動詞は力点の置かれている I の方にあわせて、am となっているよね。

うっかり間違えて、you nor I で複数形のように考えて、are としてしまいそうだから、注意しないといけないね。

力点が置かれているというのは、言い換えれば書き手が重きを置いている箇所が分かるということ。
だから、力点が分かれば、文脈をたどるヒントにだってなるんだ。
特に、長文の文脈を読み解く手がかりは、こうした呼応表現の力点にも隠されていることもあるから、意識してみるといいかもしれないね。
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今回は呼応表現の力点について詳しく見ていこう。