関係代名詞 that が好まれる場合



今回は関係代名詞の中でも特に that が好まれて使われるケースを見ていこう。


関係代名詞の that って、who や which の代わりができる便利な関係詞ですよね?


うん、確かにそうなんだけど、場合によっては who や which じゃなくて、that を使った方がいいこともあるんだ。

先行詞に特定の修飾語がついている場合



関係代名詞が修飾する語句を「先行詞」と言うけど、その先行詞に次のような語句がついている時は関係代名詞の that を使う傾向があるんだよ。

先行詞に最上級がついている時

the biggest festival that …

先行詞に first、same、only、very などがついている時

the only bird that …

先行詞に all、every、any、no などがついている時

anything that …

Is there anything that I can do to help with your summer homeowork?
「夏休みの宿題で手伝えることは何かありますか」



さてさて、上の英文で関係代名詞節である that I can do to help with your summer homework は anything という先行詞にかかっているよね。


はい、先行詞は anything ってことになりますね!


anything には any が含まれているので、ここは先行詞に any がつく場合と考えて、後ろに続く関係代名詞は that にする必要があるんだ。 which でもいいような気がするけど、that が好まれるルールに従うと、ここで which は使わない方がいいんだよ。

先行詞が人+モノからなる場合

He began to speak of the people and their cultures that he had been studying.
「彼はずっと研究してきた人々とその文化について話しはじめた」



関係代名詞節である that he had been studying が修飾しているのは、the people and their cultures だね。


今度は先行詞が the people と their cultures の2つなんですね。


そうそう、でもよ~く見てよ、先行詞は
the people(人)+ their cultures(モノ)
になってないかな?


あ、本当だわ!


こんな場合は、who でも which でもなくてthat を使うんだ。
ちなみに「モノ」の部分に動物が来ても、同様に that が使われることが多いよ。

関係代名詞の who のすぐ後に続く場合



これは who が先行詞となる場合に発生する特殊なパターンなんだ。

Who that understands movie values the new movie?
「映画をわかっている人で誰がその新作映画を評価するだろうか」



あれ、関係代名詞 that の前には Who しかないけど……。
先行詞はどこにあるのかしら?


実は、that understands movie「映画をわかっている」の部分が関係代名詞節として Who にかかっているんだ。

つまり Who values the new movie?「誰がその新しい映画を評価するだろうか」に関係代名詞節が挿入されていると考えると、わかりやすくなるんじゃないかな。



となると、Who that understands movie は「映画をわかる誰か」となるのかしら?


そう、正解。
このように who が関係代名詞の先行詞になる場合、人を受ける関係代名詞は who なので、Who who understands movie values … となるけど、who が2回続いてしまい、分かりづらいよね!

だから、こういった際は見た目の分かりやすさから、関係代名詞の that が好んで使われるんだ。



that って便利な関係代名詞だと思っていましたけど、that じゃないとダメな時もあるってことなんですね。
1つずつ覚えて間違えないようにしていきます!