・・・あとは何かしら?
否定語が文頭に置かれると、疑問文のような語順に!?
I little dreamed that I could see her again.
「彼女に再び会えるなんて夢にも思わなかった」
これは副詞 little が「まったく…ない」という強い否定を表しているから、否定文でもないのに、全体が否定的なニュアンスになっているんだ。
じゃあ、この little が強調されて文頭に置かれると、その後の語順はどうなると思う?
倒置の意味で学習した内容に従うなら、副詞の後は動詞、主語の順番になるのでは?
だから、
Little dreamed I that I could see her again.
ってなるんじゃないかしら。
つまり、さっきの英文の little をとって疑問文にすると、以下のようになるよね?
Did I dream that I could see her again.
Little did I dream that I could see her again.
現在形なら did ではなく、do になるし、完了形なら have になるので注意しようね。
do や did を見ると疑問文のように思ってしまうけど、このように倒置の肯定文でも使われることがあるんだ。
never「決して…ない」
seldom「めったに…ない」
hardly「ほとんど…ない」
scarcely「ほとんど…ない」
これらの語句も little と同様に文頭に置かれると、続く英文は疑問文のような語順の倒置文になるんだね!
否定の副詞節が文頭に置かれた場合
否定の意味を持つ副詞節が前に出てきても、この倒置は起こるんだよ。
Not until we lost the singer did we realize he had a major presence.
でも、Not until の続きで、we lost と主語と動詞があって一文の形になっているから、単語でも句でもなく、節になっていますよね…。
というとちょっと意外かもしれないけど、こういうパターンも倒置にはあるんだ。
さて、この英文を本来の語順に戻すと、以下のようになるよ。
We did not realize the singer had a major presence until we lost him.
「その歌手を失ってはじめてその存在感の大きさが分かった」
not ~ until …「…してはじめて~する」
という頻出構文が使われているんだ。
文頭に置かれて強調されているのが節の場合、少し長くなるため、文構造を見失いがちになるけど、結局のところ倒置のルールは一緒だから、落ち着いて読解してね。