to を用いた比較級



比較級と言えば2つのものを比べてどちらの程度がより高いか、もしくは低いかといったことを表す用法だよね。


形容詞や副詞に -er をつける、もしくは形容詞や副詞の前にmore をつけます。
そして、比較対象の前に than を置くというのが基本の形ですよね!


そうだね。
比較級と言えば「than を使って2つのものを比較する」というイメージが強くあると思うけど、中には to を用いる用法もあるんだ。

than ではなく to を使う比較級

senior to ~ の表現

She is five years senior to me.

「彼女は私より5つ年上だ」



senior to ~「~より年上の」という意味だけど、これは知っているよね?
「~より」ってあって2つのものを比べているから、比較級っぽいと思わない?


そのまま、senior to ~ という表現で暗記してましたけど、言われてみれば、ニュアンスはまさに比較級ですね!
他にも to を使った比較級の表現はありますか?


なじみのあるところでは

superior to ~「~より優れて」
inferior to ~「~より劣って」

とかだね!



確かに、それらの表現もよく目にしますね。


前置詞 to を「~より」と訳すのは慣れるまで少し違和感があるかもしれないね。
でも、senior to ~ や junior to ~ といった比較級の意味で to が使われる用法は数が限られているから、

「こういう特殊な用法なんだ」

と割り切って、1つずつ覚えていくといいと思うよ。

prefer A to B の表現



prefer A to B「BよりAを好む」という意味になるので、2つのものを比較していることになるんだ。

In the Heian period, people preferred hiragana to kanji characters to write waka poems.

「平安時代に人々は和歌を書くために漢字よりも平仮名を好んで使っていた」



preferred hiragana to kanji characters では、prefer A to B「BよりAを好む」の用法が用いられているので、どういう意味になるかな?


to の前後にあるのは hiragana と kanji characters なので、「漢字よりも平仮名を好んでいた」という意味ですかね!


バッチリだね!
前置詞 to を「~より」と than のように訳す用法に少しずつ慣れていこうね。