セミコロン「;」の順接と逆接



今回はセミコロン「;」という記号について見ていくよ。


コロンとかと一緒で、セミコロンも句読点の一種なの?


そうだよ。
セミコロンも句読点の一種で、コンマやピリオドの仲間だと思ってね。

セミコロンには順接と逆接の2つの意味がある



セミコロンは英文を強制的に終わらせてしまうピリオドほどではないけど、かなり強い区切る力を持っているんだ。
そのセミコロンの意味を大別すると「順接」と「逆接」の2通りあるよ。

順接の意味となるセミコロン



セミコロンが順接の意味になる方から見ていこう!

I discovered an interesting thing about Japanese cell-phones; they are used not only to talk to someone, but to listen to favorite music.



まずは、セミコロンまでの前半を見てみようね。
Japanese cell-phones は「日本の携帯電話」という意味なので、
「私は日本の携帯電話について面白いことを発見した」
となるよね!

じゃあ、セミコロン以下はどうなっているかな?



全体が not only A but B「AだけでなくBも」の構文だから・・・
あれ、主語の they は何を指しているのかしら?


この they は Japanese cell-phones を指しているから、
「携帯電話は誰かと話すためだけでなく、好きな音楽を聴くためにも使われている」
となるんだ。


前半で述べた「携帯電話について発見した面白いこと」、 それをセミコロン以下で詳しく説明している形ですね。


その通り!
だから、このセミコロンをあえて訳すなら「つまり;そして」くらいがしっくりくるはずだよ。


「私は日本の携帯電話について面白いことを発見した。つまり、携帯電話は誰かと話すためだけでなく、好きな音楽を聴くためにも使われている」

ほんとですね!
セミコロンの前後がスムーズにつながりましたね!!



これはセミコロンの「順接」の用法で、and とか that is に置き換えることができるんだ。
また、順接の場合はあえて訳出しなくても、自然に意味が流れることが多いのも特徴の1つと言えるだろうね。

逆接の意味となるセミコロン



今度はセミコロンが逆接の意味となる場合について説明するね。

I bought this computer last week; now it does not work at all.



セミコロンまでの前半は「私は先週このコンピューターを買った」となるよね?
一方でセミコロンの後を見ると・・・?


えっと、it は this computer を指していて、not と at all が呼応して「まったく…ない」という意味だから、「今はコンピューターがまったく動かない」でいいんじゃないかしら?


じゃあ次はセミコロンの前後をどうやって結びつけるかだけど、

「先週コンピューターを買った」
「今はまったく動かない」

という2つの内容は「つまり」とか「そして」といった順接では繋げられないよね。
むしろ but などに代表される逆接のニュアンスに近い感じがするよね。



ということは、この場合のセミコロンは「しかし」と訳せばいいんですね。


うん、逆接のセミコロンと捉えて訳すと、全訳は
「先週このコンピューターを買った。しかし、今はまったく動かない」
となって、セミコロンの前後がつながったよね!


セミコロンが順接か逆接、どちらの意味になるかはどうやって見分ければいいんですか?


残念ながら英文の見た目だけでは区別がつかないんだ。
だから、セミコロンを挟んで前後を見比べてみて、どちらの意味で解釈すればよいのかきちんと見極めるようにしてね!