先行詞と関係代名詞に距離ができる理由とは?
先行詞と関係代名詞の間の関係性は正確には
「関係代名詞の前に出てきたどれかの語句を修飾する」
というように認識をあらためて欲しいんだ。
それには2つの理由があるんだけど、まずは以下の例文を見てみよう。
The book sells very well in this bookstore that is a translation of the bestselling British novel.
that is a translation of the bestselling British novel は関係代名詞節で、「ベストセラーのイギリス小説の翻訳本である」という意味だね。
さて、この that が何にかかっているかを考えてみよう!
もし、直前の this bookstore「この本屋」を修飾しているとしたら、どうなるかな?
というつながりになりますけど、
「この本屋がベストセラーのイギリス小説の翻訳本である」
というのは不自然な感じですね。
この that は this bookstore ではなく、The book の方を修飾しているのでは、と予想できるから、全訳は以下のようになるよ。
「ベストセラーのイギリス小説の翻訳本であるその書籍は、この本屋でとてもよく売れている」
The book that is a translation of the bestselling British novel sells very well in this bookstore.
として、The book の直後に that 以下の関係代名詞節が続かないのかしら?
The book の直後に that 節が続くと、sells very well in this bookstore も関係代名詞節に含まれるのでは、と見間違える可能性があるよね?
The book that is a translation of the bestselling British novel sells very well in this bookstore.
としてしまうと、どこからどこまでが関係代名詞節なのか、主語 The book と動詞 sells の位置が離れちゃうから、The book に続く動詞はどれなのかがわかりづらくなってしまうってのもあるんだ。
書く人の癖によっては、The book that is a translation … と離さずに、続けて書く人もいるだろうしね。
だから、僕ら読み手は、「どちらのパターンもあるんだなぁ」と解釈して、柔軟に対応して和訳していくことが大切だよ。