接続詞の後の省略



接続詞の後って普通は主語と動詞が続くものだよね?


うんうん。
when I go to ~ とか、before you buy ~ みたいに、when や before といった接続詞の後にはたいてい主語と動詞が続きますね!


でも、時にはその主語と動詞が省略されることがあるんだ。
今回はその用法を見ていこう!

接続詞の後の主語と動詞を省略できる条件



接続詞の後に主語と動詞が省略されることがあるんだけど、まずは次の例文で接続詞とその後の主語と動詞を確認してみよう。

Though she was so tired, she kept studying English.
「彼女はとても疲れていたが、英語の勉強を続けた」



さて、この英文で、従属節(副詞節)と主節はどこだか当たるかわかるかな?


接続詞で導かれている節が副詞節、接続詞がついていない方が主節ですよね。
だから、

【副詞節】
Though she was so tired,

【主節】
she kept studying English.



大正解!
実はこの英文は Though「…だけれども」という接続詞の後の she と was を省略することができるんだ。
つまり、以下のように書き換えることができるよ!

Though so tired, she kept studying English.



ほんとに、Though という接続詞の後の主語と動詞である she was が省略されているわ。
これでも英文として成立するんですね。


こんな感じで、接続詞の後の主語と be 動詞が省略されることがあるんだけど、どんな接続詞でもこの用法が使えるわけじゃないんだ。


どんな条件があるんですか?


この省略が使えるのは、though の他に、
when、while、if、unless
といった接続詞が使われている場合のみなんだ。

そして、副詞節を導く接続詞の時だけということも忘れてはいけない条件だね。

名詞節を導く接続詞の場合



ここまでの内容を踏まえて、次のような英文の場合は省略できるかどうか考えてみよう。

I do not know if good seats are still available.
「まだ良い席が取れるかどうかはわからない」



この場合の if 以降は副詞節ではなく、if good seats are still available という節全体が know という動詞の目的語のようになっているよね?
省略


そうですね。


こういう場合は副詞節ではなく名詞節となり、if の意味も「もし…ならば」という仮定の意味ではなく、「…かどうか」という whether と似た意味になるんだ。


そっか、副詞節じゃないから、if の後の good seats are の部分は省略することができないんですね。


そもそも省略してしまうと、

I do not know if still available.

となり、「何がまだ利用可能なのか」ということが分からなくなっちゃうよね?

つまり、この例からも接続詞の後の主語と be 動詞が省略されるためには、

「副詞節の主語と主節の主語が同じでなければいけない」

という条件が導きだされるんだ。



確かに、そう言われてみると、最初の例文は

Though she was so tired, she kept studying English.

と、Though から始まる副詞節と、she kept 以下の主節が同じ she という主語だったわ!



だから Though の後の she was を省略しても、文意を取ることができるわけだね!
この用法は入試だけでなく、TOEICの文法問題でもよく出題されるから、しっかりと覚えておこうね。