比較級を強める副詞



比較級を強調する時に使われる特殊な副詞があるんだ。


比較級自体が2つのものを比べて、どちらかの程度を強める表現なのに、その比較級自体を強調するというのはどういうことかしら?


確かに、そう考えると不思議だよね。
じゃあその謎を解く意味でも詳しく見てみよう!

比較級の程度を強める副詞は直前に置かれる



比較級の用法をさらに強める副詞について見ていこう。

He looks much younger than he really is.



この場合、much という副詞が younger という比較級を強調していることになるんだ。


この much にはどういう訳を当てればいいんですか?


比較級の程度を強めることになるので、「ずっと;おおいに;一層の」といった訳語が当ててみるといいよ。

ちなみに、主語の He の比較対象となっている than 以下の he really is は「実際の年齢より」くらいの意味。 したがって、全訳は「彼は実際の年齢よりずっと若く見える」となるよね。



比較級を強める副詞って、much だけですか?


このような比較級を強める副詞としては much の他にも、

farevenyeta littlea lota great deal

などがあるよ。

そして、ポイントはこれらの副詞は必ず修飾する比較級の直前に置かれるということ。



なるほど!
さっきの例文でも、much は younger という比較級の直前に置かれていますもんね。

比較級を強調する still

The added several new foreign routes bring the airline company still more attention.
「新しい国際線をいくつか追加したことで、その航空会社はより一層の注目を受けている」



さて、この例文で比較級を強調するために使われている副詞はどれだと思う?


比較級の直前に置いてあるんですよね?
だったら、still more attention の still よね!


正解!
still は more という比較級を修飾し、比較級を強めていると考えてね。
ちなみに、この still が比較級を強めていると理解できないと・・・


「まだ」とか「いまだに」と訳しちゃいそう…。


そうだね。
「まだ注目を受けている」としても文意は通るから、それで正解っぽく思えちゃうけど、実は、「一層の;ずっと」というニュアンスで考えるのが正しいんだ。


なるほど!!
副詞の中でも still はうっかり間違いやすそうだから、注意が必要ですね。