前置詞+関係代名詞



関係詞の前に前置詞が置かれている英文を見たことはあるかな?


in which とか at which とか、よく見かけますよ!
でも、前置詞って名詞の前につくものですよね?


そう、だからこそ、前置詞の後の関係代名詞が何を受けているのかを、きちんと理解する必要があるんだ。

先行詞が前置詞の目的語になっていることが前提



関係代名詞の直前にはその関係代名詞が修飾する「先行詞」があるもの。
ところが、関係代名詞の前に前置詞が置かれることもあるんだ。
英文を交えて詳しく確認してみよう。

The woman with whom he is talking is his old teacher.
「彼が話をしている女性は彼の恩師である」



この英文では、関係代名詞 whom が The woman を修飾しているのはわかるよね?


はい。
でも、先行詞 The woman と関係代名詞 whom との間に、with がありますが、この with は本来どこに繋がるものなんですか?


この with は、実は関係代名詞節の talking の後にあったものなんだ。


確かに he is talking with the woman という繋がりになるから、the woman が with の目的語として続くと考えるのが妥当ですよね。


つまり、この英文は以下のようにも書き換えることができるんだ。

The woman whom he is talking with is his old teacher.



このように関係代名詞が指す先行詞が、前置詞の目的語になっている場合、その前置詞を関係代名詞の前に置くこともできるんだ。


本来なら関係代名詞節にある前置詞を関係代名詞の前に持ってきちゃうんですね!

前置詞+関係代名詞 that は成り立つ?



そういえば、便利な関係代名詞の that の前にも前置詞は置けるんですか?


that は who、which、whom の代わりをしてくれるので、
今回の英文でも that で置き換えて

The woman with that he is talking is his old teacher.

としたいところだけど、
関係代名詞 that の前に前置詞は置けない
というルールがあるんだ。



そうなんですね・・・残念です。


だから、

The woman that he is talking with is his old teacher.

と、関係代名詞節の talking の後に with を続けるのであれば、whom を that に置き換えることは可能だよ。



つまりは、
「前置詞+that」はあり得ない
ってことなんですね!


in とか at といった分かりやすい前置詞であれば、すぐに「前置詞+関係代名詞」の構造に気づくことができるんだけど、見慣れない前置詞が使われていると、途端に見分けるのが難しくなるんだ。

例えば、今回使った with もそうだし、within や along も前置詞の仲間だよね。

でも、基本の考え方は同じだから、「前置詞+関係代名詞」の用法と考え、落ち着いて読解していこうね!